保険何でも相談室 > 2009年07月



後期高齢者医療保険の展望


後期高齢者医療保険が、将来直面するであろう問題点がいくつかあります。

この後期高齢者を対象とした医療保険は、膨張し続ける医療費、その中でも大きな割合を占めている75歳以上の高齢者の医療費を管理、抑制する目的で考案されました。

「後期高齢者」という名称に反発する声も多く、政府は「長寿高齢者」への名称変更を進めています。

後期高齢者への医療給付は、患者自身の保険料から1割、その他の医療保険から後期高齢者支援金という名目で4割、国や自治体からの公費で残りの5割を賄う仕組みになっています。

従って、後期高齢者と呼ばれる層が増加していった時に、ともに増加していく医療給付金を、どうやって生み出していくのかが大きな問題点となってきます。

国の財政が逼迫している中での公費を増やす、という選択肢はかなり困難です。

現在、後期高齢者の支援金を負担している現役層も、将来確実に後期高齢者になってきますし、少子化の現在、現役層はどんどん減少しています。

結果として、後期高齢者の医療保険の負担が1割のままではやっていけなくなり、2年ごとの見直しでの値上げが避けられなくなってきます。

公費を負担する自治体も医療保険の給付自体を抑制せざるを得なくなってきます。

具体的な方法として、医療機関に支払う診療報酬を引き下げることがあげられるため、あってはいけないことですが高齢者への医療に制限が加わり、高齢者が受ける医療水準の質が下がってくる可能性も指摘されています。

これでは医療保険の本来の姿とはいえないでしょう。

投稿者 友近由紀子 

後期高齢者医療制度導入についての温度差


後期高齢者医療保険についての評価は、一般社会と政府との間には大きな温度差があると言えるでしょう。

政府はこの医療保険によって7〜8割の人は保険料が下がる、と発表しています。

しかし実際には増額になった人の割合がもっと多いようです。

前期高齢者の場合、窓口負担は現行のままですが、平成21年4月からは1割から2割負担へと変わっています。

後期高齢者が仮に入院となったとしても従来の老人保険制度のまま、病床での療養のケース以外は、1食につき標準負担額を支払い、病院に入院の場合は、食費の負担に加えて居住費も1日ごとに標準負担額を負うことになります。

つまり、一見すると後期高齢者医療保険と、従来の老人医療保険では、受けることのできる給付に基本的な違いはない、と言うことになります。

しかし今まで健診が無料だった自治体でも1割負担となり、健診離れをする高齢者が増えてくる可能性は否定できませんし、医療費が高額になると保険料を上げるか診療報酬を引き下げるしかなく、病院サイドから見ると制限を越えた治療は「持ち出し」になってしまうため、結果として高齢者に金をかける治療を施すことができなくなるのでは、と言われています。

こういった点がよくTVなどで取り上げられている「高齢者イジメの医療保険」だとか、「姥捨て山医療保険」と言われているのです。

投稿者 友近由紀子

後期高齢者医療制度導入前後の混乱と緩和策


2008年4月1日に、新しい医療保険の制度として、後期高齢者医療制度が施行されたのですが、説明不足のため、新制度の浸透が徹底し切れなかったことから、数々の混乱を招きました。

新制度の保険証はが重要郵送物であるため転送不要にした自治体などでは、転居先が不明のまま多くの保険証が送り返されています。

また受け取っていても、それが新しい医療保険の保険証だとは気付かずに捨ててしまったという事例も、全国的に発生しています。

これは、今までの医療保険の保険証が紙製の葉書程度の大きさであったことに対して、後期高齢者医療保険の保険証をカード状にしてしまった自治体で特に多かったケースです。

もしも捨ててしまった場合でも、地域の市区町村に申請をすれば再交付をしてもらえます。

新しい保険証がなくても、再交付されるまでは、従来の国民健康保険証を使うことができます。

元の保険証が手元になくて、新しいものもまだ届いていない場合にも、運転免許証などで生年月日などの身元が確認できれば、1割負担で受診することが可能です。

このように厚生労働省が柔軟な対応を取っているのは、新しい医療保険の徹底した周知ができなかった反省であるとも言えます。

従って新しい医療保険の保険証がないことで、病院に行けないということはありません。

投稿者 友近由紀子
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